重症PCからのデータ救出について
ハードディスクに(HDD)に不良セクタが多数発生し、メモリを管理するファイルシステムに問題が起こっているPCを、ここでは、重症PCと呼んでいます。
ファイルシステムとは、ウインドーズ等のオペレーティングシステム(
OS)による、ファイルを管理し、データを読み書きできるようにするための仕組みであり、このファイルシステムが壊れたHDD等は、通常の方法では、ファイルの存在すら認識されません。
物理的に壊れていないのに、書き込まれているファイルを認識出来ない状態の障害を、物理的に壊れている物理障害に対して、論理障害として区別する事があります。
HDDにおける回転ディスクが回らないとか、磁気ヘッドが壊れたとか、HDDの入出力回路の部品が壊れたというような、
物理的故障を起したHDDから、データを読み出す事はごく限られた専門業者にしかできません。
気をつける必要が有るのは、ファイルシステムに問題がなく、例えば、パソコンをCD起動させただけでデータを救済できる場合でも、重症に分類していて、高額を請求する業者も多数、存在することです。
論理障害を起こしているHDD
物理的に壊れていなくて、
論理障害を起しているHDDについては、かなりの比率のデータを読み出せる可能性が有ります。
この場合には、ファイルシステムが壊れていても、またセクタエラー有ってもデータを抽出できるソフト、例えば「Final Data」が有効となります。
ただ、起動しなくなったパソコンを、データ救済のため、何度も立ち上げ操作をしますと、HDDに上書きが行われ、救済されるデータが減少する可能性が有りますので、
パソコン内のハードディスクを外部に取り出して、独立に電源をつなぎ、かつUSBコネクターの付いた接続端子をつないで、別のパソコンからUSB経由で、データを読み出す方法が有利です。
そのようなHDDに関しても、どうしても読み出したい重要なデータが存在するが、専門業者が一般に請求する20万円、,30万円というお金は払えないという人も居られると思います。
たまたま、パソコンの誤動作により内蔵HDDと、同期させていた外付けHDDの両方がフォーマットされた事が有り、その時、Final DataやOn
Track Easy Recoveryというソフトを使って、自己の大切なデータ(動画や音楽等)150GBの95%以上のデータ(望んだデータのほぼ100%)を読み出した経験を持っています。
ファイルシステム等が壊れたHDDから、データを救出するには、HDDに書かれている文字列の特徴から、例えばjpgとかmpgのファイルが読み出されます。
ファイルの特徴は、jpg, mpg, doc, img のようにファイルの最後に付けられている文字列(拡張子と呼ばれる)で表されますが、ファイルシステム等が壊れたHDDからのデータ救出では、いくつかの拡張子を指定して読み出しを試みることで(一般に利用されている30種類程度の拡張子の中から)、読み出し率が上昇しますので、拡張子を変えては、何度も読み出しを行います。
また、HDD等のメモリを消した時、ファイルシステム等で管理上消しているだけで、もともとの文字列は残っています(新たにデータが書き込まれると、消えますが)。
従って、消えていない過去のデータもしくはデータの一部が残っているケースが多く、それらも一緒に読み出して来ますので、取捨選択する作業が必要です。
上述のように、データの読み出しには、、かなりの時間を要しますが、ご要望があれば、
きわめて低廉にチャレンジいたします。